まだまだ昨年中のお話がたくさん残っていますが、その中でずっと書こうと思いつつ、書けないままでいたお話・・それは中米の話。昨年は私にとってはまさに中米の一年でした。それはプライベートの話ではなく、仕事での話しなのですが、前から中米と仕事をしたいと思っていた私にとっては大きな前進となった一年なのですが、その中でも特に個人的な関心が高いのがエルサルバドルなのです。数年前に一度この国に行くチャンスがあったのですが、なんとなくまだ自分の中でうまく頭の中を整理できていないように思えて結局行きませんでしたが、思いがけず、昨年仕事で行くことになりました。その話はまた後日ゆっくりしようと思いますが、自分の中でエルサルバドルと言う国を強烈に印象付けた映画があって、今日はそのお話をしようと思います。
サルバドル/遙かなる日々 (特別編) [DVD]ジェームズ・ウッズ, オリバー・ストーン


古い映画ですが、オリバー・ストーン監督ということで日本でも公開されているしある程度は知名度はある映画だと思います。
この映画を観たのはけっこう前ですが、その当時既にメキシコとはかかわりが深かったのですが、そのほんの少し先の場所で90年代初頭まで繰り広げられていた強烈な内戦が、まだ現実として認識できていない頃で、それがゆえにあまりにものインパクトにすくんでしまったことを覚えています。
言うまでもなくこの映画は実際にエルサルバドルで起きた内戦をテーマに、内戦の残酷さ・悲惨さ、そしてエルサルバドルに関わらず中米での内戦にいかにアメリカ政府が関わっていたか、その批判も込めた強烈なメッセージを投げかけるこの映画。一度エルサルバドル人たちとこの映画の話をしたことがあるのですが、最後の方のシーンで反政府軍が馬に乗って現れるシーンがあるのですが、「あのシーン以外は映画に写っていることはすべて実際に起こっていたことと変わりない」と言っていました。そう、これは決して映画の中の世界でおきていたことではないのです。
数年前にニカラグアに行ったとき、ニカラグア滞在中ずっと感じた内戦の負の遺産。友人の友人(ニカラグア育ち)の両親はエルサルバドル人で内戦中ニカラグアに避難してきたという話を聞いたのだけど、当時ニカラグアも内戦状態にあったけど、それでも「エルサルバドルよりはまし」だったんだそう。
日本ではエルサルバドルの内戦をテーマにした映画と言えばやっぱりイノセント・ボイスが有名で、高く評価されてますが、(またこの映画についても書こうと思いますが)個人的にはより内戦の悲惨さとアメリカの責任という観点からはこの「サルバドル」のほうがメッセージとしてより痛烈だと私は思います。ぜひ、一度見てもらいたい映画のひとつです。
さて。
実はこの映画、撮影はメキシコで行われています。初めてこの映画を観たとき、全く気が付かなかったのですが、撮影はなんと、相方の実家のご近所で行われていて、相方も当時子供でしたが、撮影風景を観に行ったりしていたそうです。このお正月休み、暇だったので、相方とその現場に行ってみました。

ここはMorelos州のTejalpaと言うところで、この教会も映画の中に出てきます。

街の中心にある広場も撮影に使われていて、映画に出てくるのですが、もう20年以上前の話で広場も改修されて映画に出てきた面影はもうありません。
撮影はTejalpaがメインでしたが、Tepoztlánでも行われました。
映画を観ていたときは全く気が付かなかったのですが、自分にとって身近な、こんなにもご近所で撮影されていたのには何か不思議な縁を感じます。
↓お気に召しましたら「ぽちっ」とお願いします。
人気ブログランキングへ
スポンサーサイト
テーマ メキシコ ジャンル 海外情報