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力作。

先日しばらくブログの更新はお休みないしは不定期更新・・と書いたばかりですが、やっぱり山ほどネタが貯まっていて、かつ毎日新しくネタも入ってくるので思いついたときに消化しておかないと・・と言う気もして本日結局更新しています。ま、こんな感じで気まぐれ更新にお付き合いしていただければ・・と思いますので、今後もたまに覗いてみていただければと思います。

さて。
急に書きたくなった理由は先週末公開された映画El Traspatio(Backyard)を早速観に行ってきたのですが、予想していた以上の素晴らしい出来で、これはぜひ書かないと、と思ったからです。
この映画はGael García主演で非常に高い評価を得ているEl crimen del padre Amaroの監督Carlos Carrera の作品でアメリカ国境の街Ciudad Juarezで1990年代初頭から起きている連続女性殺人事件を描いています。
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この連続殺人事件は既に死者も1000人以上を数え、行方不明者も合わせると膨大な数の女性がこの国境の町で姿を消していることになります。そして、発見された遺体のほとんどに暴行された跡があり、焼かれていたり、臓器がなかったり・・。なので暴行シーンを売り物にするビデオのためであるとか、臓器売買が目的であるとか、マフィアの黒魔術的儀式の生贄であるとか様々な憶測がありますが、現在に至るまで真相は闇の中であり、姿を消す女性の数も増える一方なのです。少しだけ細くしておくと、このCd.Juarezをはじめメキシコの北部にはMaquiladoraと呼ばれる工業地帯があり、ここには安価な単純作業を請け負う女性労働者がたくさん出稼ぎに来ていて、彼女達の大半は地方から単身で来るため、行方不明になっても気づかれず、周りも単に仕事が嫌でやめて故郷に帰ったのだろう・・程度にしか思われないことも事件に影響を与えています。

そんなCd.Juarezは映画のタイトルEl Traspatio(裏庭)という言葉がぴったりな街で女性連続殺人事件だけではなく、ありとあらゆる社会のひずみがそこにはあり、映画でも良く描かれていると思います。それは冒頭部分でラジオ番組の司会者がこの街をいい表すシーンがあるのですが、その通りだと思います。また個人的な思い入れとして、私はかつてアメリカに住んでいたのですが、この映画で描かれているCd.Juarezにも当時行ったことがあり、かつArizonaに住んでいたのでこの映画のエンディングで描かれていた夕焼けはかつて私がアメリカでみた夕焼けそのものでした。あの頃アメリカ側から見ていた夕焼けをその後メキシコ側から観ることになるとは思いもしませんでしたが、同じ夕焼けですが、どちらから眺めるかによってその夕焼けも違うように感じられました。

実はこの映画、あんまり期待せずに見に行ったのですが、それはCarlos Carreraの前作El crimen del padre Amaroが私はそれほど評価していなかったからで、でも、相方も観たいといっていたので観てみたらびっくりするほどよい出来で驚きました。この映画のストーリーは多くの部分が実話に基づいており、映画の中に登場するエジプト人や先住民族のカップルの話もすべて実際に起こったことです。ただ、実話なのかどうか以上に非常にストーリー・構成が練られているので話の中に引き込まれる感じがすごくあって、女性(あえて誰からは書きませんが)がレイプ(輪姦)されて殺され、捨てられるシーンにはとても感情移入してしまいました。とても映画の中のフィクションとは割り切れない強烈なリアリティを突きつけられた感じがあってしばし映画を観ながら、また見終わってから呆然としてしまうほどでした。

非常に評価できる映画ですが、個人的には1点だけ納得できない部分があって、それはこの映画そのものを非常に「女性の視点」に偏って描いている点です。それはもしかすると監督の意図と言うよりも社会でどう捉えられているかを描いただけに過ぎないかもしれませんが。しかしながら、この問題は女性だけの問題ではなく、男性の問題でもあり、そして社会の問題であるのだと私は思います。なので、ぜひ多くの男性にも見てもらいたい作品なのです。

さて、この映画の中には日系企業も出てきて、その通訳訳でこちらで女優業をされている方が出ているのですが、一度友人のホームパーティでお会いしたことが会って(先方は全く覚えていらっしゃらないと思いますが)知っている方がスクリーンに出ていると言うのもより映画に対する親近感もわくものです。

ところで、その会社の名前はKIKAIというのだけど、最初は日系の会社とは言っていなかったことやアクセントも違うので全然気がつかなかったけどKIKAI=機械かよ!と思わず突っ込んでしまいました。(もうちょうっとひねりがあってもいいと思うんですが)

そんなことはさて置き、単なる女性連続殺人事件にとどまらない、多くの社会問題を正面から描いたこの作品、ぜひ多くの方に観ていただきたいと思いますし、メキシコやラテンアメリカの多くの国が抱える問題を知るのに非常に適した映画だと思います。


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