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メキシコシティーという孤独。

最近は週に2,3本のペースで映画を観ています。と、言っても自宅でのDVD鑑賞ですが。なんせ、今住んでいる国ではハリウッド映画しか映画館で上映しないので、ハリウッド映画に基本的に何の興味もない私(と相方)は家でDVD観るしかないんですが、幸いメキシコ資本がけっこう入ってきているこの国にはなんとMix Up(メキシコのCD/DVD屋)がありまして、頻繁にMix Upでメキシコ映画やそのほか非商業映画の名作を手に入れてきて、自宅でまったりワインとチーズ、生ハムなんかをつまみながら映画を観るのがここのところの我が家の夜の過ごし方となっています。

メキシコで院生だったころは大学院で頻繁に映画上映会があったのですが、いわゆる映画討論会で、映画が終わった後、映画のテーマに精通している人が解説・批評をした後、会場にいる人たちで議論・討論していく、という日本ではあまりないイベントスタイルだと思いますが、メキシコではよくある(特に学術機関では)イベントで、こうやって自分の視点だけでなく、誰か別の人の視点から映画を観る、解釈する、理解する、というプロセスは非常に重要だと思います。残念ながら今はそういうイベントのほぼない文化が不毛な国に住んでいるのでせめて我が家では映画を観終わった後はこれまたワインを片手に映画の批評を二人でしています。

さて、前置きが長くなりましたが、今回紹介するのは2008年のアリエル賞で作品賞を受賞したParpados Azules

主人公であるMarinaはある日勤務先のパーティーで海への旅行が当たるが、旅行は2人分。一緒に行きたい、行ってくれそうな人もおらず、旧友に電話をかけ始めるが、つながらなかったり、既に所在もわからない人ばかり。唯一一緒に行ってくれそうな姉にも結局裏切られる。そんな時、ばったり再開した中学時代の同級生Victor。懐かしそうに話しかける彼のことをまったく思い出せないMarinaだったが、せっかくの旅行に一人で行きたくないMarianaは彼を旅行に誘うことを思いつくことから展開していくこの映画、メキシコシティーを舞台に、淡々とした日常生活の中で孤独とふと向き合う瞬間をうまく表現した映画だと思います。

日々の仕事、それもそんなにやりがいを感じるような仕事ではなくて、生活の糧としての単調な仕事。でも、そのおかげでとりあえず生活するのには困らない。毎日家と職場との往復で、そんなルーティンをこなすことが特に苦痛でもない。だけど、気がついたら「生きている」と言う実感さえも感じなくなってしまっているような生活。そんな生活を送っている人がメキシコシティーという大都会にはたくさんいることを実感できる映画です。同じようにメキシコシティーに住む人々の孤独をテーマにした映画と言えばAmores Perrosがありますが、Amores Perrosが痛いほどの孤独を鮮明に描き、観るものに強い衝撃を突きつける「動」としての孤独であるならば、Parpdos Azulesはもっと淡々と日常に横たわる孤独を「静」かに、でもひしひしと感じさせる孤独を描いた映画だと思います。

淡々としているのに観る者を飽きさせないのはCecilia Suárezと Enrique Arreolaの演技力によるところが大きいと思います。特にこの映画でアリアエル賞の主演女優賞を受賞したCecilia Suárezの演技がこの映画の見所でもあると思います。Cecilia Suárezの出演作はかなり観ていますが、それぞれの役が同じ人物とは思えないほど役作りのうまい役者だと思います。
またEnrique Arreolaと言えばTemporada de Patosでのピザ屋のデリバリー役で記憶に残っている人も多いのではないかと思います。彼も決して目立つ、インパクトのある演技というわけではないかとは思いますが、実力派の俳優であると思います。

この映画は「傑作」ではないかもしれません。でも味のあるいい映画だと思います。

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